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中国に菅内閣はどう向き合うべきか 産学官で練られた提言の中身とは 

政策研究大学院大学の座長らが求めるインド太平洋構想の具体化

藤田直央 朝日新聞編集委員(日本政治、外交、安全保障)

「コロナ禍で米中対立激化」

 提言はさらに、今年のコロナウイルスの感染拡大が米国、中国を揺るがした結果、インド太平洋地域への脅威が増していると指摘する。

 中国は情報公開の不透明さにより世界へコロナの拡散を引き起こしたが、国家統制社会モデルにより国内のコロナ禍を収束させ、「健康シルクロード」を標榜し、各国にマスクなど医療物資を供給する「マスク外交」で先行。また、豪州牛肉の輸入制限、インドとの国境紛争、東シナ海への公船侵入、南シナ海での行政区設置など「戦狼外交」と呼ばれる対決姿勢を前面に出している。

 米国はコロナ禍への対策が遅れ、人種問題を含む経済・社会格差の問題に直面し、自国第一主義・孤立主義的な外交を続ける中、米中競争関係の根源は中国の統治体制にあるという認識を明確にしている。米中体制間競争の側面がより先鋭化し、国際秩序が揺らいでいる。中国の挑発行為は続いており、コロナ禍による米国の混乱に乗じ覇権主義的行動を激化させる傾向がみられる。

 では、日本はどうすべきか。

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筆者

藤田直央

藤田直央(ふじた・なおたか) 朝日新聞編集委員(日本政治、外交、安全保障)

1972年生まれ。京都大学法学部卒。朝日新聞で主に政治部に所属。米ハーバード大学客員研究員、那覇総局員、外交・防衛担当キャップなどを経て2019年から現職。著書に北朝鮮問題での『エスカレーション』(岩波書店)、日独で取材した『ナショナリズムを陶冶する』(朝日新聞出版)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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