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アフター・トランプ、恐れるべきは保守中道の崩壊

民主主義の安定に不可欠な勢力は生き返るのか

三浦俊章 朝日新聞編集委員

 アメリカの主要メディアが民主党のバイデン候補の大統領当選確実で足並みをそろえ、各国の首脳が次々と祝意を表わす中、トランプ大統領は選挙に不正があったとして、なおも「敗北宣言」を拒み続けている。

 選挙前から予想された醜態ではあるが、より大きな問題は、共和党の指導者たちが大統領の弁護に回り、明らかな証拠がないのに民意の審判を否定していることだろう。アメリカン・デモクラシーの根幹である「手続きの正当性」を二大政党の一方が拒絶するという異例の事態になった。

 リンカーン以来多くの優れた大統領を出した共和党は、そこまでトランプ氏に乗っ取られたのか。深刻な事態である。健全な保守中道政党が崩壊するとき、極右勢力への歯止めがなくなってしまうからだ。

ワシントン記念塔に集まり「あと4年」と叫ぶトランプ支持者(11月7日、ランハム裕子撮影)拡大ワシントン記念塔に集まり「あと4年」と叫ぶトランプ支持者=2020年11月7日、ランハム裕子撮影


筆者

三浦俊章

三浦俊章(みうら・としあき) 朝日新聞編集委員

朝日新聞ワシントン特派員、テレビ朝日系列「報道ステーション」コメンテーター、日曜版GLOBE編集長などを経て、2014年から現職。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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