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トランプ大統領は速やかに政権移行へ協力をーそれが「2024」への道にも

現在の戦術は米国の威信を傷つけ、安全保障も損なう恐れ

登 誠一郎 元内閣外政審議室長

トランプの戦術は選挙人の確定を遅延させること

 トランプ陣営としては、12月14日の選挙人による投票においてバイデンの当選を阻止するためには、バイデンが獲得した選挙人の数を、当選に必要な過半数の270未満とする必要がある。もしこれが実現すると、憲法修正第12条の規定により、最終的には連邦議会の下院が大統領を選出することになり、トランプの逆転再選も夢ではなくなる。

 このためにはバイデンが獲得した306人の選挙人から37人以上、即ち少なくとも接戦州のうちの3州において、12月8日以前には選挙人確定をさせないようにしなければならない。

 多くの州における選挙の無効を訴える訴訟が却下された現在、トランプ陣営が勢力を集中しているのは、大統領選挙で接戦となり訴訟の対象とした州のうち、州議会を共和党が抑えているペンシルバニア(選挙人数20)、ミシガン(16)、ジョージア(18)、ウィスコンシン(10)及びアリゾナ(11)の各州である。

 同陣営として、前述のセーフ・ハーバー条項を適用して州議会が選挙人を選ぶようにすることは困難としても、州議会の圧力により、選挙人の確定を遅らせることは可能と判断しているものと考えられる。

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筆者

登 誠一郎

登 誠一郎(のぼる・せいいちろう) 元内閣外政審議室長

兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、外務省入省(1965)、駐米公使(1990)、ロサンジェルス総領事(1994)、外務省中近東アフリカ局長(1996)、内閣外政審議室長(1998)、ジュネーブ軍縮大使(2000)、OECD大使(2002)を歴任後、2005年に退官。以後、インバウンド分野にて活動。日本政府観光局理事を経て、現在、日本コングレス・コンベンション・ビューロー副会長、安保政策研究会理事。外交問題および観光分野に関して、朝日新聞「私の視点」、毎日新聞「発言」その他複数のメディアに掲載された論評多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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