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世界の大学に忍び寄る監視システム

大学教育の「デジタル化」とコロナ対策を名目に日本でも?

塩原俊彦 高知大学准教授

英米でも大学での学生への監視強化の流れ

 英国の「ワイアード」が2020年10月に伝えた「大学は学生をスパイするために監視ソフトウェアを利用している」という記事では、講義への学生の出席、図書館への訪問などを追跡する三つの人気のある学習分析ツールの分析によると、英国全土で少なくとも27の大学がこのようなソフトウェアを使用しているという。

 具体的には、ウェスト・オブ・イングランド大学が利用するシステムでは、学生が仮想学習環境にログインしてコンテンツをクリックしたり、課題を提出したり、あるいは図書館から本を借りたりできるほか、講義などへの出席頻度を追跡することもできる。学生の勉強が不十分と判断されるケースでは、学生支援アドバイザーに連絡が送付されて、対応策が講じられる。

 興味深いのは、セキュリティ上の理由から顔認証内蔵の監視ビデオシステムを公然と提案したカリフォルニア大学ロサンゼルス校がこの計画を取り下げた

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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