メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

「電子ごみ」(E-waste)に気をつけて

日本企業の問題意識の低さに懸念

塩原俊彦 高知大学准教授

アップルの努力への評価

 興味深いのは、前述した持続可能サイクルプログラムの責任者、ルーディガー・キュールによるアップルの今回の措置に対する評価である。「iPhoneは充電器なしで出荷。電子ごみを抑制できるか?」という記事にある彼の評価はつぎのとおりである。

 「タブレット端末、スマートフォンなどに由来する電源アダプターの割合は電子ごみ全体の増加の0.1%にすぎない。これはおよそ0.054Mtの電子ごみに相当する。アップルの分だけを考慮すると、おそらく半分かそれ以下だ。最大でも、0.025Mt、つまり電子ごみの年間増加分の0.05%といったところだろう」

 加えて、電源アダプターを持っていなければ、利用者はアダプターを購入しようとするだろう。その結果、スマートフォンとは別に梱包・出荷しなければならなくなり、それが環境に負荷をかけることになる。

 つまり、アップルの今回の措置はアップルが主張するほど環境にやさしいわけではない

・・・ログインして読む
(残り:約2756文字/本文:約4414文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

塩原俊彦の記事

もっと見る