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アフター・トランプ、恐るべき噓の「長い半減期」

将来にわたって民主主義を蝕む深刻な問題に

三浦俊章 朝日新聞編集委員

草の根のトランプ支持は続く、ワシントンでの集会=2020年11月14日、ランハム裕子撮影拡大草の根のトランプ支持は続く、ワシントンでの集会=2020年11月14日、ランハム裕子撮影

もう一つの遺恨試合、2000年大統領選

 裁判闘争で決着した大統領選と言えば、2000年の「ブッシュ対ゴア」を思い出す。このときは2期務めた民主党のクリントン政権の後を、副大統領のゴア候補と、共和党でテキサス州知事のブッシュ候補が争った。互角の戦いだったが、激戦州フロリダでその事件が起きた。

 フロリダ州の一部では、「バタフライ・バロット」を呼ばれる見開きタイプのパンチカード方式の投票用紙が使われていたが、これが候補者名とパンチ穴の位置を誤読しやすく、投開票日にトラブルが続出したのである。混乱の結果、選挙の勝敗を分けるフロリダ州の結果が読めなくなり、メディアの当確報道は迷走を繰り返した。結局どちらが大統領選に勝利したのか分からなくなってしまったのだ。

2000年の大統領選混乱の元となったパンチ式投票用紙=2002年1月11日、三浦俊章撮影拡大2000年の大統領選混乱の元となったパンチ式投票用紙=2002年1月11日、三浦俊章撮影

 念のために申し添えると、このときはフロリダ州の趨勢が決定する数百票の差を争う大激戦で、今回の法廷闘争のような根拠のない無理筋の争いではなかった。

 フロリダ州ではその後ブッシュ候補の票がわずかに上回る途中経過が続いたが、ゴア陣営は手集計による再集計を求めた。いっぽうブッシュ側は「時間稼ぎだ」と反発。裁判闘争は、州の最高裁では片付かず、連邦最高裁へと持ち込まれた。12月12日に、連邦最高裁は「ゴア陣営の求める手集計には統一した基準はなく、平等に票が集計されない恐れがある」として、ブッシュ陣営に軍配をあげた。このときの判決は5対4だった。当時の連邦最高裁では共和党の大統領が選んだ判事の数が5人であり、民主党側は、これを政治的な判決だと

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筆者

三浦俊章

三浦俊章(みうら・としあき) 朝日新聞編集委員

朝日新聞ワシントン特派員、テレビ朝日系列「報道ステーション」コメンテーター、日曜版GLOBE編集長などを経て、2014年から現職。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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