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「文化が違うからね」で納得

 さて、皆さんは、人間関係における考え方の違いやちょっとした摩擦が生じてしまった時、「文化が違うからね」という言葉一つで、なんか納得したり落ち着いたりすることはありませんか。

 私はあるんです。そのように考えると、ちょっと感情的にならなくて良かったり、少し俯瞰的に眺めたりできるんです。その事象や問題に、一瞬で距離を取り、客観的に捉えようとする。

 私は日韓の間に生まれたせいか、「文化が違うからね~。」の一言は、日々発生する日韓問題に直面した時、感情的にならないように、自分自身や時には他人に対し牽制を促すツールとなっているようです。

 つまり、このような行動パターンは私の癖であり、私の文化の一部のようです(『日本人よ、韓国人よ、在日コリアンよ、私は私だ!』参照)。

 このように「文化が違うから、考え方も行動パターンも違って当然さ」と考えるのは、実にクールではありますが、感情が上回ると、いつもいつもこのように冷静に考えられる訳ではありませんね。

 いや、再度断っておきますが、大概の事はクールにこなしているんですよ、私。そのつもりでなんです。

 でも、それが自分の夫であったり、子どもであったり、親であったりした場合は、ややこしくなります。口喧嘩にまで及ぶものなら、その時は感情だけで口走っているのでしょう。文化が違うからね~と相手を認めたり、受け入れたりする余裕はありません。癖のような私のクールな文化も感情という変数によってまた違った行動パターンに枝分かれしていくようです。

 関係が近ければ近いほど、この現象は起こりやすくなります。

拡大Zvereva Yana/Shutterstock.com

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筆者

藏重優姫

藏重優姫(くらしげ・うひ) 韓国舞踊講師、仁荷工業専門大学語学教養学科助教授

日本人の父と在日コリアン2世の間に生まれる。3歳からバレエ、10歳から韓国舞踊を始め、現在は韓国にて「多文化家庭」の子どもを中心に韓国舞踊を教えている。大阪教育大学在学中、韓国舞踊にさらに没頭し、韓国留学を決意する。政府招請奨学生としてソウル大学教育学部修士課程にて教育人類学を専攻する傍ら、韓国で舞台活動を行う。現在、韓国在住。日々の生活は、二児の子育て、日本語講師、多文化家庭バドミントンクラブの雑用係、韓国舞踊の先生と、キリキリ舞いの生活である。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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