メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

国民の自画像としての安倍/菅政権(上)

安倍抜きでも続く「安倍一強体制」の構造

白井聡 京都精華大学人文学部専任講師

新型コロナ危機と大東亜戦争

 かくして、日本史上の汚点であったところの安倍政権は、外装を変えただけで続いている。その時間的継続は実感として相当に長い。もう丸8年もの間、この国は真っ暗闇のなかで蹴躓きながらグルグル同じところを回っているようなものだ。

 8年とはどんな長さなのか。それは、日中戦争の開始(1937年7月)からポツダム宣言受諾(1945年8月)までの長さに等しい。日本にとっての第二次世界大戦は満州事変(1931年)をもって始まるとする歴史観が有力だが、戦争が引っ込みのつかない総力戦となってすべての国民の生活に影響を及ぼすようになったのは、日中戦争開戦以降である。つまり、後戻り不可能な点を踏み越え、完全な破滅に至るまでの期間に等しい時が、第二次安倍政権発足以来、流れ

・・・ログインして読む
(残り:約4373文字/本文:約6120文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

白井聡

白井聡(しらい・さとし) 京都精華大学人文学部専任講師

1977年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。専攻は政治学・社会思想。著書に『永続敗戦論――戦後日本の核心』(太田出版)、『未完のレーニン――〈力〉の思想を読む』(講談社選書メチエ)、『「物質」の蜂起をめざして――レーニン、〈力〉の思想』(作品社)『国体論――菊と星条旗』(集英社新書)。共訳書に、スラヴォイ・ジジェク『イラク――ユートピアへの葬送』(河出書房新社)、監訳書にモイシェ・ポストン『時間・労働・支配――マルクス理論の新地平』(筑摩書房)。

白井聡の記事

もっと見る