花田吉隆(はなだ・よしたか) 元防衛大学校教授
在東ティモール特命全権大使、防衛大学校教授等を経て、早稲田大学非常勤講師。著書に「東ティモールの成功と国造りの課題」等。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
後継候補が16日に決定へ コロナによる延期経て構図変化
この秋、ドイツ連邦議会選挙が行われメルケル首相の引退が予定される。実に16年の長きにわたる治政だった。メルケル時代とも称される一時代を築き、数々の足跡を刻んできた。その引退はドイツ内政ばかりか、欧州政治の今後も左右する。
与党のキリスト教民主同盟(CDU)は1月16日の党大会で次期党首を選出する運びであり、次期党首が次の首相になる可能性が高い。しかし、一体誰が新党首の座を射止めるか、これからドイツはどう変化していくのか、まだ一向に先が見えてこない。
党首選出のための党大会は、これまで2回コロナで延期された。今回、依然、コロナが猛威を振るう中、もうこれ以上延期するわけにもいかずオンラインによる開催となった。
当面3候補の名が挙がる。いずれもここ2,3年馴染みの顔だ。
一時、メルケル後継はクランプ・カレンバウアー氏に決まっていた。ところが、党首に就任した途端、能力不足を露呈した。失敗が重なり、とうとう後継の座を断念し、党首を辞任すると表明した。
その結果、再び顔を現したのが以前の馴染みの面々だ。しかしこの3人、どうもパッとしない。