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「ドイツよ、お前もか」~メルケル後を迎える2021年、漂う不透明感

後継候補が16日に決定へ コロナによる延期経て構図変化

花田吉隆 元防衛大学校教授

新鮮味に欠ける3氏は似たり寄ったり

 フリードリッヒ・メルツ氏はメルケル氏の長年の政敵だ。2000年から2002年、CDUの連邦議会院内総務を務めたがメルケル氏との権力闘争に敗れ政界を引退した。ビジネスに身を投じ財を成した後、2018年再びカムバック、党首の座を狙うもこの時はクランプ・カレンバウアー氏に敗れた。今回再度の挑戦で、依然党内右派から根強い支持がある。主張は、メルケル路線との決別、保守回帰だ。

 これに対抗するのがメルケル路線継承をうたうアルミン・ラシェット氏だ。ドイツ最大州のノルトライン・ウェストファーレン州知事。ドイツでは、知事から党首、首相に転身する例が多い。ラシェット氏はその意味で次期党首の最有力候補だ。そしてもう一人が、ノーバルト・レトゲン氏。外交のエキスパートを誇る連邦議員だ。

 これまで、ラシェット氏がメルケル路線継承を主張し一歩に出ていた。それを、メルツ氏が僅差で追いあげ、やや離れてレトゲン氏が続くといった構図だった。

 その構図が、今一つぼやけてしか見えないのは、候補者が新鮮味に欠けることに加え、3人が似たり寄ったりで違いがはっきりしないからだ。三者とも似た年恰好で、ドイツ北西部を拠点に活動する。従って主義主張も、親メルケル、反メルケルの違いはあるにせよ、それほど大きな違いがあるわけではない。どうしてもメルケル氏と比べられてしまい、小粒との評を免れない。

拡大トレードマークとなった「メルケルのひし形」。胸の下に指先が触れ合うように手を置く。キリスト教民主同盟はメルケル氏の強いリーダーシップの象徴としても利用。2013年の連邦選挙戦終盤にはベルリン中央駅前に巨大横断幕を設けた

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筆者

花田吉隆

花田吉隆(はなだ・よしたか) 元防衛大学校教授

在東ティモール特命全権大使、防衛大学校教授等を経て、早稲田大学非常勤講師。著書に「東ティモールの成功と国造りの課題」等。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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