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支持率続落の菅義偉首相の反転攻勢は可能か?~波乱の通常国会開会 

内閣支持が高かった若年層や与党支持層でも「菅離れ」。首相がやるべきことは……

田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授

首相は根本から軌道修正を

 菅首相が今やるべきことは明らかだろう。「ワクチン頼み」「オリンピック頼み」を封印し、現在進行中のコロナの感染拡大防止に全力を集中することにつきる。

 変異したウイルスによる感染拡大の「第4波」も現実味を帯びるなか、政府はここにきてビジネス目的の外国との往来を停止したが、対応がいかにも遅い。「まだ停止していなかったのか」という驚きと怒りさえ広がっている。迅速に対応せず、リスクを放置してきた責任は、これから厳しく問われるだろう。コロナ禍との戦いの最中に退陣した安倍晋三・前首相も同様だ。コロナ対策の道筋をつくった前政権の責任は、現政権の比ではないとも言える。

 菅首相は今、「思想」、「資質」、「人格」、「政治手法」の四つの面から、首相の適格性を問われていると思う。そこで必要なのは、

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筆者

田中秀征

田中秀征(たなか・しゅうせい) 元経企庁長官 福山大学客員教授

1940年生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒。83年衆院選で自民党から当選。93年6月、自民党を離党し新党さきがけを結成、代表代行に。細川護熙政権で首相特別補佐、橋本龍太郎内閣で経企庁長官などを歴任。著書に『平成史への証言 政治はなぜ劣化したのか』(朝日選書)https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=20286、『自民党本流と保守本流――保守二党ふたたび』(講談社)、『保守再生の好機』(ロッキング・オン)ほか多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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