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トランプ現象はトランプ後も存在し続ける

アメリカが「アメリカならざるもの」に変容していくことに対する抵抗運動

中山俊宏 慶應義塾大学総合政策学部教授、日本国際問題研究所上席客員研究員

「トランプ後」の時代に大きく一歩踏み出した瞬間

 こうした「バイデン楽観論」は、新政権へのご祝儀として若干割り引いて評価しなければならないものの、ちょうど2週間前に同じ場所で起きたことを思い起こせば、期待もしていなかった楽観論が一瞬とはいえ、アメリカを覆ったことは特筆すべきだろう。

 その楽観論の根底には、バイデンに対する僅かながらの期待と同時に、MAGA反乱とそこにまで至った道筋を踏まえ、トランプ主義がついにアメリカ政治においてその正当性を失ったという感覚があった。MAGA反乱は、妙な輩がワシントンに集まってきて、歯止めが効かなくなって議会に乗り込んだという突発的事態ではなく、2016年の大統領選挙でアメリカがトランプという人物を大統領に選んだことの論理的帰結であったと多くの人が感覚的に察知した。その意味で1月6日は大きな転換点

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筆者

中山俊宏

中山俊宏(なかやま・としひろ) 慶應義塾大学総合政策学部教授、日本国際問題研究所上席客員研究員

青山学院大学国際政治経済学研究科博士課程修了。博士(国際政治学)。ワシントン・ポスト紙極東総局記者、国連代表部専門調査員、津田塾大学准教授、青山学院大学教授などを経て現職。著書に『アメリカン・イデオロギー』『介入するアメリカ』(ともに勁草書房)などがある。