メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

無料

ミャンマーの若者たち、IT駆使しスマートに行動 「その勇気と愛国心に敬意」NLD議員インタビュー〜ヤンゴン緊急リポート第六弾

松下英樹 Tokio Investment Co., Ltd. 取締役

「路上の発電機によじ登って抗議」

 ――他の当選議員たちと連絡はとれていたのですか?

 私たちは1日からZoomを使ってオンライン会議を開催しています。ヤンゴン地域では45選挙中44選挙区でNLDが勝ちました。各選挙区で2名ずつの議員が選出されるため90議席中88人がNLD議員ということになります。中にはインターネットが使える環境にいない人もいましたので全員が参加できたわけではありませんが、バーチャル議会といっていいと思います。憲法の規定により選挙後90日以内に新しい議会を開催しなければなりません。2月8日がその期限でしたが、2月6日の午前中に私たちは正式にヤンゴン地域議会を開催することができました。

 ――新しい議長が選出されたのですか?

 インターネットが遮断されるという噂があり、とにかく時間がありませんでしたので、議長の選出はできませんでした。

2月17日 待機する軍隊と警察 フレーダン交差点付近(著者の知人撮影)拡大2月17日 待機する軍隊と警察 フレーダン交差点付近(著者の知人撮影)

 ――ヤンゴン管区首相はどなたになるのですか?

 本来であればヤンゴン管区の首相をはじめとして閣僚も任命されるはずでしたが、これはアウンサンスーチー党首が決めることですので、コメントできません。ただし、既にリストはできていると聞いています。

 ――身の危険を感じるようなことはありませんでしたか?

 数日前に、数十名の警官隊が 2名のNLD幹部を拘束するために党本部にやってきたと職員から電話がありました。私の自宅は党本部から近いので、現場にかけつけた時には数名の職員がいただけでしたが、SNSのグループ機能を使って「緊急事態。すぐに党本部に集まってください」と呼びかけると近隣の支援者たちがすぐに大勢駆けつけてくれて、警官隊を追い返すことができました。私も路上に設置された発電機によじ登り、大声で叫んで抗議しましたよ(笑)。SNSは民主化運動の大きな武器になっていますね。

2月18日 抗議デモに参加した市民ランナーグループ(著者撮影)拡大2月18日 抗議デモに参加した市民ランナーグループ(著者撮影)

 ――今はどのような活動をされているのですか?

 連日、軍政に抗議する市民たちと一緒にスーチー氏らの解放を求める運動をしています。今朝はフランス大使から要望書を受け取る用意があると連絡をいただいたので、支援者に伝えフランス大使館前に集まってもらいました。今の若者たちは政治に無関心だと思われていましたが、決してそんなことはありません。ITを駆使してとてもスマートに行動している、彼ら彼女らの勇気と愛国心に心より敬意を表します。

 ――最後に、日本政府および日本人に対してメッセージをお願いします。

 6年近くを過ごした日本は私にとって第二の故郷です。日本の皆さんにも今、ミャンマーで起きていることを知っていただき、自由と民主主義を守るための国民運動にご支援をお願いします。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

松下英樹

松下英樹(まつした・ひでき) Tokio Investment Co., Ltd. 取締役

ヤンゴン在住歴18年目、2003年より日本とミャンマーを往復しながらビジネスコンサルタント、投資銀行設立等を手がけ、ミャンマーで現地ビジネスに最も精通した日本人として知られている。著書に「新聞では書かない、ミャンマーに世界が押し寄せる30の理由」(講談社プラスアルファ新書)

松下英樹の記事

もっと見る