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「個人重視・支え合い」の国家方針こそ国際政治のパラダイム転換に合致している

政権交代による方針転換は時代の要請だ

田中信一郎 千葉商科大学基盤教育機構准教授

権威主義国家の脅威に対する民主主義国家の信頼関係の強化

 冷戦時代の自由主義諸国と社会主義諸国の間の分断に代わり、現代は民主主義諸国と権威主義諸国のグラデーションで国際社会が構成されている。民主主義諸国とは、制度としても実質としても民主主義と人権尊重を重視する国々で、一般的には旧西側諸国を指す。一方、権威主義諸国とは、形式的な制度はどうあれ、一党独裁あるいは個人崇拝、支配層の人治が強い国々で、旧東側諸国、旧西側諸国、第三世界諸国に広がっている。

 グラデーションとは、権威主義国の形態が多様なことを意味する。権威主義諸国には、中国や北朝鮮のように一党独裁を定めている国々だけでなく、ロシアやベラルーシ、ハンガリーのように、形式的には民主主義の制度を備えながらも、野党や政敵、市民を迫害する国々が含まれる。また、サウジアラビアやコンゴ民主共和国(旧ザイール)のように、冷戦時から西側諸国の一員でありながら、王族や宗教、独裁者による支配を続け、民主主義や人権尊重から程遠い国々もある。

拡大大統領選挙に不正があったと抗議するベラルーシの人々=2020年9月6日、ミンスク Shavel / Shutterstock.com

 近年は、民主主義国の権威主義化も見られる。例えば、トランプ大統領は

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筆者

田中信一郎

田中信一郎(たなか・しんいちろう) 千葉商科大学基盤教育機構准教授

博士(政治学)。国会議員政策担当秘書、明治大学政治経済学部専任助手、横浜市地球温暖化対策事業本部政策調査役、内閣府行政刷新会議事務局上席政策調査員、内閣官房国家戦略室上席政策調査員、長野県企画振興部総合政策課・環境部環境エネルギー課企画幹、自然エネルギー財団特任研究員等を経て、現在に至る。著書に『政権交代が必要なのは、総理が嫌いだからじゃない』『信州はエネルギーシフトする』、共著に『国民のためのエネルギー原論』『再生可能エネルギー開発・運用にかかわる法規と実務ハンドブック』などがある。

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