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株式会社に必須の「クローバック」条項を政治家や官僚にも広げよ

在任中の不正が発覚すれば報酬返還のルールを

塩原俊彦 高知大学准教授

日本の圧倒的遅れ

 日本における「クローバック」条項の導入状況はどうか。デロイト・トーマツ・コンサルティング合同会社と三井住友信託銀行株式会社が2020年夏に共同で実施した、東証一部上場企業を中心とする954社の調査(『役員報酬サーベイ(2020年度版)』)によると、マルス・クローバック条項を導入済の企業は8.3%(79社)、導入を検討している企業(51社)も含めても13.6%(130社)にとどまる。

 ここで、日本の代表的企業をみてみよう。経団連会長は中西宏明日立製作所会長である。しかし、日立製作所の2020年3月の有価証券報告書をみても、残念ながら「グローバック」条項に関する記述はない。18人の副会長の出身企業をみてみると、三菱UFJフィナンシャル・グループは2019年3月期の有価証券報告書から、つぎのように

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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