メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

衆院の解散・総選挙は与野党合意で任期満了を期待

ポスト・コロナの展望をひらく意義のある「政治転換」を実現するために

田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授

解散・総選挙だと有権者から袋だたき

 推測するに、菅首相が“春解散”を考えていたとしたら、それは就任以来の最大の晴れ舞台である日米首脳会談に格別の効果を期待したからではないか。アメリカを訪問して、バイデン大統領と初の首脳会談に臨む。この会談は、大統領にとっても、主要国首脳との初の会談である。日本はもちろん、世界が一斉に注目する政治イベントである。世論に与えるインパクトは、「令和おじさん」のときの比ではない。

 この会談で、尖閣問題や気候変動、TPP(環太平洋経済連携協定)などで日米両国が新機軸を打ち出すことができれば、直ちに衆院解散・総選挙を断行する。それが、首相の描いた政治日程ではなかったか。

 しかし、ここにきて雲行きが怪しくなっている。

 コロナ禍は収束に向かうどころか、感染力の強い変異株の感染拡大で「第4波」の襲来が現実味を帯びてきた。さらに、感染対策の「切り札」であるワクチン接種も、思うようにははかどっていない。そんなときに解散・総選挙をすれば、有権者から袋だたきにされるだろう。

拡大新型コロナウイルスワクチンを接種する菅義偉首相=2021年3月16日、東京都新宿区の国立国際医療研究センター

日米首脳会談ですれ違う日米の思惑

 くわえて、4月16日に予定されている日米首脳会談も、日本の思惑通りにはいかないおそれが出てきている。

・・・ログインして読む
(残り:約1267文字/本文:約2916文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

田中秀征

田中秀征(たなか・しゅうせい) 元経企庁長官 福山大学客員教授

1940年生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒。83年衆院選で自民党から当選。93年6月、自民党を離党し新党さきがけを結成、代表代行に。細川護熙政権で首相特別補佐、橋本龍太郎内閣で経企庁長官などを歴任。著書に『平成史への証言 政治はなぜ劣化したのか』(朝日選書)https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=20286、『自民党本流と保守本流――保守二党ふたたび』(講談社)、『保守再生の好機』(ロッキング・オン)ほか多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

田中秀征の記事

もっと見る