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スエズ運河での立ち往生が教える世界の物流

地政学的にみた北極海ルートの重要性と課題

塩原俊彦 高知大学准教授

最近のコンテナ輸送価格の急騰

 つぎに紹介したいのは、この半年ほどの間に、コンテナ輸送価格が4~5倍に急騰した問題である。『エクスペルト』の記事では、物流業者によると、昨年の春、アジアからヨーロッパへの20フィートコンテナの輸送価格が「平均1500〜2000ドルだったのに対し、現在は9000〜1万ドルにまで高騰している」という。その主因は、オンライントレードの急増により海上輸送の需要が急増したことにある。「海運会社は需要の急増に対応できず、現在も海上輸送の需要が供給を上回っている」のだ。

 これに追い打ちをかけたのが米中貿易戦争であった。中国から米国に向けて多くのコンテナ貨物が出荷され、米国製品の返送が滞って空のコンテナが米国内に積み上げられたことで、状況が急激に

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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