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香港で上映できないかもしれない「香港の記録映画」―日本起点に世界へ

デモ・圧力・コロナ下の制作~自由求め続ける精神を未来につなぐ

市川速水 朝日新聞編集委員

拡大映画「BlueIsland 憂鬱之島」の一場面=クラウドファンディングのウェブ画面から

「島」を描く。香港・台湾・日本の自ら立ち上がる精神

 映画の仮題は「BlueIsland 憂鬱之島(ブルー・アイランド ゆううつのしま)」。撮影をほぼ終え、今年中の公開を目指して編集作業中だ。

 タイトルから不思議ではある。香港は香港島だけでなく、九竜(クーロン)半島など大陸の一部も含むからだ。なぜ「島」なのかといえば、台湾という島も中国大陸や日本との関係で翻弄され続けた歴史があり、日本列島もアジアで独特な戦前戦後を歩んだ。同じ「島」という観点から描こうとしたという。

 「これらの島々は、自分たちのために自ら立ち上がる精神を持っている点が共通していると思います。映像でも日本や台湾の様子を表現するつもりです」と製作を担当したピーター・ヤム(任硯聡)さんは語る。

当局との緊張関係やコロナ禍での制作続く

拡大左から蔡廉明(アンドリュー・チョイ)共同プロデューサー、陳梓桓(チャン・ジーウン)監督、任硯聰(ピーター・ヤム)プロデューサー=映画「BlueIsland 憂鬱之島」のクラウドファンディングのウェブ画面から
 ヤムさんのほか、チャン・ジーウン(陳梓桓)監督、アンドリュー・チョイ(蔡廉明)共同製作者といった香港を代表する映画人のほか、日本側の共同製作者として小林三四郎・太秦株式会社代表と馬奈木厳太郎弁護士がプロジェクトに名を連ねる。

 ヤムさんと小林さんは2021年4月13日、リモートで報道機関などに向けて記者会見を開き、映画のコンセプトやこの間の経緯、内容などを語った。中国当局との緊張関係や新型コロナ感染拡大によって互いの渡航が難しくなり、普段の打ち合わせも制限される日々が続いているという。

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筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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