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「ワシントン・コンセンサス」の消滅と新しい「ワシントン・コンセンサス」

新自由主義の総本山IMFもパンデミック下で財政規律一辺倒から転換

塩原俊彦 高知大学准教授

「拡張された」ワシントン・コンセンサス

 ワシントン・コンセンサスの第二の意味は、「ワシントン政府、つまり国際金融機関(IFI、主にIMFと世界銀行)と米国財務省が開発途上国全般に対して提唱する一連の経済政策のこと」である。これについては、ハーバード大学ジョン・F・ケネディ行政大学院のフォード財団国際政治経済学教授ダニ・ロドリックは、当初の10項目に、さらに10項目を追加し、制度改革に重きを置いた政策を「拡張された」ワシントン・コンセンサスとして提示している(下表を参照)。

新自由主義政策としてのワシントン・コンセンサス

 ウィリアムソンが第三の意味としているのは、IFIが顧客に課そうとしている一連の政策についての評論家の信念のことである。わかりやすく言えば、IFIは「ネオリベラリズム」(新自由主義)の代理人であり、そのために国家の役割を最小化しようとしているという見解に沿った一連の政策をワシントン・コンセンサスであるとみなすようになった事態を

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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