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アジア系住民へのヘイトクライムが……

[237]「翼の王国」、NYの津山恵子さん、汚染水海洋放出への抗議行動……

金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

4月7日(水) 東芝に買収案が浮上。イギリスの投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズから。日本学術会議の会員任命拒否にあった6人について、とりあえず、(特任)連携会員になってもらうとかの過渡的措置案が出ているようだ。加藤陽子氏は固辞しているという。断固支持。

 毎日新聞のコラム原稿を書く。東京五輪をめぐるもろもろの動きをめぐって。特にテレビをテーマとしたコラムだから、先日のNHKの聖火リレー生中継の音声カット問題が深刻だ。沿道の開催反対市民の声を30秒にわたってカットし無音としたのだ。これからテレビは、五輪開催を至上価値とする翼賛報道が幅をきかせてくることが予想される。うんざりだけれど、どう対応するかが重要。

 14時45分発の便で岡山へ。以前からの約束を果たす。瀬戸内海の島・豊島(てしま)の取材を続けてこられたS大兄から、「筑紫哲也NEW23」時代の取材エピソードを聴いているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまった。今年中に出版する予定の『筑紫哲也NEWS23とその時代』(仮題)の取材の一環。♬時は流れ人はまた去る  思い出だけを残して

4月8日(木) 朝一番の飛行機で東京に戻る。ANAの機内誌「翼の王国」は長年愛読してきたのだが、何とA5サイズの小型のパンフレットみたいな薄い冊子になっていた。ショック。かつて鹿島茂さんや椎根和さん、長友啓典さんの連載はよく読んでいた。最近でも伊集院静さんのエッセイとかは好きだったのだけれど。やっぱりコロナに勝てなかったのかなあ。

ミニサイズに移行した「翼の王国」=撮影・筆者ミニサイズに移行した「翼の王国」=撮影・筆者

 雑誌「クレスコ」の原稿。沖縄戦をめぐって。遺骨を収集している「ガマフヤー」の具志堅隆松さんのことについても触れる。

ワクチン接種、NYとどこぞの国の何という違い

4月9日(金) 朝、アジア系住民へのヘイト特集のために局でインタビュー2件。お一人目は火曜日にお会いしたばかりの、ニューヨークで襲われ重傷を負った日本人ピアニスト海野雅威 (ただたか)さんのジャズプレイヤー仲間、ドラマーのジェローム・ジェニングスさん。彼はいち早く海野さん支援のためのクラウドファンディングを立ち上げて寄付を募った人物だ。Zoomを使ってNYの彼の自宅と結んでインタビューした。海野さんは、こういうよき友人に恵まれたんだなあ、と実感。

 そのあと、旧知のNY在住のジャーナリスト・津山恵子さんとZoomで結んで、アジア系住民に対するヘイトの実態や、それに対して立ち上がったアジア系アメリカンの抗議運動とBLM(ブラック・ライブズ・マター)との関係などの話を聞いた。

 津山さん曰く、

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