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国民民主党 玉木、前原、大塚、舟山4議員が語る令和の課題と政治の役割

長期的戦略がなく昭和型政治が続く日本。教育に注力、地方ビジョンを示す新たな政治を

玉木雄一郎、前原誠司、大塚耕平、舟山康江 国民民主党国会議員

平成の最後に「昭和第二幕」をやってしまった

大塚 昭和末期の1983(昭和58)年に日銀に入って以来、日銀マン、政治家として活動してきましたが、その経験から平成政治について二つの点を感じています。

 第一に、「平成」とは結局「昭和の第二幕に終わった」ということです。

拡大大塚耕平さん=2021年5月18日、衆議院第一議員会館
 バブルのピークで始まった平成ですが、昭和型の政治や経済のあり方が、問題を抱えていることが徐々にクローズアップされ、これを変えようという動きが出た。小泉政権と民主党政権はある意味、昭和ではない政治経済を目指すという面では同じモメンタムでした。

 ところが、安倍首相が再登板した8年間に、ものすごい勢いで先祖返りした。しかも、「官邸主導」を悪い方向で使ったため、「昭和第二幕」は「第一幕」より昭和型が抱える問題を深刻化させました。

 第二に、では平成で昭和の何を変えないといけなかったのか。

 高度成長型の昭和の成功が永遠に続かないことは皆、感じていました。僕は日銀に前川春雄総裁の時に入り、速水優総裁の時に辞めていますが、前川さんは「前川リポート」で日本経済を内需主導型に変えるべきだと提言、速水さんは著書『海図なき航海』で円の基軸通貨化を主張しました。先人たちは昭和の限界や構造問題を分かっていた。それをなんとかしようというのが平成でした。

 にもかかわらず、平成の最後に「昭和第二幕」をやってしまった。その結果、日本はすっかり凋落(ちょうらく)した。日銀で半導体の産業調査を担当していた時期がありますが、90年代前半には世界の半導体の5割以上を日本でつくっていたことを思うと、現在の凋落ぶりはゾッとします。

 昭和型から脱却できなかったツケがここまで回ってきた現状は、首相官邸の数人の力、特定の取り巻きの力でなんとかできるほど生やさしいものではありません。与野党関係なく、叡智(えいち)を結集して対応しないと克服できない。

 令和で新しい時代に踏み出せるのか、「昭和第三幕」をやってしまうのか。昭和第三幕となれば、日本はいよいよ三流国に転落するでしょう。

長期的国家戦略がなく近視眼的になりがちな日本

拡大玉木雄一郎さん=2021年5月18日、衆議院第一議員会館
玉木 今の政府には、長期的な国家戦略を考える部局も人もほとんどいないのではないでしょうか。たとえば中国では、共産党設立から100年に何をする、中華人民共和国建国から100年で何をすると、常に中長期的な戦略の中で今を規定しますが、日本は近視眼的になりがちです。

 政治家は選挙があるので仕方がないとすれば、選挙のない役人が先を見据えた計画をかつては考えていましたが、今はそれもない。仮にあったとしても各省バラバラの中長期計画にとどまり、国家全体としての整合性がとれていない。コロナについていうと、国産ワクチンを開発する能力がなかったというのも、中長期的戦略を欠き、科学技術への投資が犠牲にされてきた表れでしょう。

 これは反省も含めてになりますが、国家戦略といった大きなテーマは、党首討論で議論するはずだったのに国会がそれをできていませんでした。大臣以外に、副大臣、政務官を設けたのも、国会で政治家同士が丁々発止議論しようということだったのですが、今はそこから遠くなっている。むしろ、国対政治が前面に出て……。

大塚 ひと言、口を挟みます。与野党とも「昭和第二幕」をやってしまった人たちが今も国会を牛耳っているから問題なんです(笑)。

玉木 与党と野党第一党の国対のプロセスは議事録に残りません。後の時代の検証に耐えられない場で、極めて重要なことが決まっていく。今の時代の物事の決め方としてどうなのか、非常に危機感を持ちます。

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