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オンライン学習の陥穽

日本の議論で抜け落ちている児童や学生のプライバシー保護

塩原俊彦 高知大学准教授

日本の状況「GIGAスクール元年」

 こうした米国におけるグーグルの振る舞いとそれへの当局の訴状の内容を知れば、日本でも同じようなことが行われているのではないかと心配になる。日本では今年4月から、「GIGAスクール元年」ともいうべき、小中学校における一人一台端末環境下での学びが本格的にスタートした。この「GIGAスクール」というのは、1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たち一人一人に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育・情報通信技術(ICT)環境を実現するという構想を

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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