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蘋果日報の成功と失敗 敗者の回顧録

「不党、不売、不私、不盲」は貫かれたか

李怡 ジャーナリスト

「不党、不売、不私、不盲」は貫かれたか

 いずれにせよ、この商才ある経営者が設立した「壹媒体」が香港に出現し、従前からの新聞業界に勝る成功をおさめたことは中文新聞史では1926年に張季鸞(訳注2)が『大公報』を中国の近代ジャーナリズム黎明期の代表紙にしたことに匹敵する快挙だろう。

 張季鸞は「不党、不売、不私、不盲」という「四不」の原則を示している。特定の政党に加担せず、言論で取引をせず、私益を得ず、権力に盲従せず、つねに公器として公民の言論を代表すること。これは今のメディアにも求められる理念だが、大組織のメディアほど、これに忠実であることは難しく、黎智英もその「四不」のすべてをきちんと理解して実行できていたとは

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筆者

李怡

李怡(リー・イー) ジャーナリスト

1936年、中国広州生まれ。48年以来、香港在住。70年に雑誌「七十年代」(のち「九十年代」と改称)を創刊、編集長を務め、現在は香港の日刊紙「蘋果日報」での連載など評論活動を続ける。著書に『香港の悲劇』(講談社)など。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです