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首相が気にするべきは、GDPや株価より、ジニ係数と幸福度だ

経済成長が目的化し、国民を幸福にしなかったアベノミクスに代わる道

山内康一 前衆議院議員

どうすれば成長するかは経済学者にもわからない

 安倍総理や菅総理は経済成長をめざしていますが、実は「どうすれば経済が成長するのか?」はいまだにわかっていません。長年の経済学者の研究でもわかっていません。と言うより「わからないことが、わかっている」と言えます。

 私は学生時代に開発経済学を勉強して、東南アジアの経済発展が専門の指導教授のもとで卒論を書きました。「どうすれば経済が成長するのか?」あるいは「どうすれば貧困がなくなるのか?」について18歳の頃から勉強してきましたが、いまだにわかりません。

 開発経済学に答えを見いだせず、発展途上国の貧困を解消するには、教育や保健医療の充実が先だと思って、大学院では教育政策専攻に転向しました(もっとも教育経済学も勉強したので完全に転向したわけでもありません)。

「遮二無二高度成長の維持を試みるのは危険」

 ノーベル経済学賞を2019年に受賞したアビジット・V・バナジー教授(マサチューセッツ工科大)、エステル・デュフロ教授(マサチューセッツ工科大)は著書で次のように指摘します。

 「不幸なことだが、経済学者はなぜ成長するのかをわかっていないうえに、なぜ停滞する国としない国があるのか(韓国は成長し続けているのになぜメキシコはそうでないのか)も理解しておらず、停滞からどう脱け出すかもはっきりわかっていないのである。ただ一つ言えるのは、インドのような国や成長鈍化に直面している国にとって、遮二無二高度成長の維持を試みるのは非常に

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筆者

山内康一

山内康一(やまうち・こういち) 前衆議院議員

 1973年福岡県生まれ。国際基督教大学(ICU)教養学部国際関係学科卒。ロンドン大学教育研究所「教育と国際開発」修士課程修了。政策研究大学院大学「政策研究」博士課程中退。国際協力機構(JICA)、国際協力NGOに勤務し、インドネシア、アフガニスタン等で緊急人道援助、教育援助等に従事。2005年衆議院議員初当選(4期)。立憲民主党国会対策委員長代理、政調会長代理等を歴任。現在、非営利独立の政策シンクタンクの創設を準備中。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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