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ロシアと東京五輪の「猫だまし」

チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番を聴くたびに思い出してほしいこと

塩原俊彦 高知大学准教授

国歌の代わりとしてのピアノ協奏曲第一番

 国歌についても、ひと悶着あった。2021年1月の段階で、ロシア側は国歌の代わりに「カチューシャ」を使用することを提案したが、CASはこれを認めず、結局、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番に落ち着いたのである。

 なぜ「カチューシャ」はダメで、チャイコフスキーならいいのかは判然としない。3月にスウェーデンのストックホルムで開催された世界フィギュアスケート選手権で、ロシアのアンナ・シェルバコワが優勝した際にもこの曲が使われた(ここにアクセスすれば、その様子をご覧になれる)。

 選ばれたこの曲は、たぶん多くの日本人にとっても耳慣れた曲だろう。ロシア音楽に造詣の深い友人、大塚健夫に尋ねると、つぎのような返信

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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