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デジタル庁事務方トップ人事に大いなる疑問符

「不適切な人物」に頼る不安

塩原俊彦 高知大学准教授

MITへのエプスタインの寄付受け入れを主導か

 このエプスタインの自殺によって、再び彼が注目されるようになると、それがMITにも飛び火する。エプスタインは、イメージアップの一環としてMITにも寄付をしてきたからである。MITからすれば、性犯罪者であるエプスタインの寄付を受けていたことや、彼と密接にかかわっていたこと自体が「不適切」と映った。

 2020年1月に公表された「ジェフリー・エプスタインのマサチューセッツ工科大学との交流に関する報告書」によれば、「調査の結果、2002年から2017年の間に、ジェフリー・エプスタインはMITに対して10回、合計85万ドルの寄付を行っており、そのうち9回、合計75万ドルの寄付は、2008年の有罪判決後に行われたものだった」と記されている(ただし、ハーバード大学の総額[少なくとも]750万ドルと比べると、決して大きな金額ではない)。有罪判決後の寄付はすべて、メディアラボ(52万5000ドル)または機械工学・工学システム・物理学のセス・ロイド教授(22万5000ドル)の活動を支援するために行われたものだ。

 ただ、報告書には、「MITへの有罪判決後の寄付は、MITの中央管理部門ではなく、元メディアラボ・ディレクターの伊藤かロイド教授が主導したものであると判断している」と書かれ

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筆者

塩原俊彦

塩原俊彦(しおばら・としひこ) 高知大学准教授

1956年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。学術博士(北海道大学)。元朝日新聞モスクワ特派員。著書に、『ロシアの軍需産業』(岩波書店)、『「軍事大国」ロシアの虚実』(同)、『パイプラインの政治経済学』(法政大学出版局)、『ウクライナ・ゲート』(社会評論社)、『ウクライナ2.0』(同)、『官僚の世界史』(同)、『探求・インターネット社会』(丸善)、『ビジネス・エシックス』(講談社)、『民意と政治の断絶はなぜ起きた』(ポプラ社)、『なぜ官僚は腐敗するのか』(潮出版社)、The Anti-Corruption Polices(Maruzen Planet)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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