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アフガニスタン制圧 タリバンは変われるか?~日本は対応を中村哲医師に学べ

有害無益だったアフガン戦争。“タリバン復権”に国際社会・日本はどう向き合うか

田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授

人的・物的資源を浪費しただけの無意味な戦争

 残念ながら、アフガン戦争もイラク戦争も、無意味な戦争であった。米国が貴重な人的、物的資源を浪費しただけに終わったようにも思う。バイデン大統領は米国がアフガンでこの20年間、1兆ドルを費やしたと言っている(8月14日朝日新聞)。ドブにお金を捨てたと言われても仕方がない。

 この時期、米国がそれだけのコストをかけるべきは、ユーラシア大陸の東南の安全保障に対してだったのではないか。米国が中東で無意味な戦争にかかわっている間に、中国が他国の領海や公海を侵害してきている現実は重い。

拡大カブールの国際空港で、米軍機に群がる人々。機体にしがみつく人も多く見られた=衛星放送局アルジャジーラがツイッターに投稿した動画から

組織の大半はアフガニスタン多数派のパシュトン人

 20年前に私が特に強調したのは、アフガニスタンの多数派を敵に回して問題を解決することはできない、という点であった。

 タリバンは「神学生たち」を意味していて、スンニ派イスラム原理主義の宗教組織であり軍事組織だ。ここで重要なことは、

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筆者

田中秀征

田中秀征(たなか・しゅうせい) 元経企庁長官 福山大学客員教授

1940年生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒。83年衆院選で自民党から当選。93年6月、自民党を離党し新党さきがけを結成、代表代行に。細川護熙政権で首相特別補佐、橋本龍太郎内閣で経企庁長官などを歴任。著書に『平成史への証言 政治はなぜ劣化したのか』(朝日選書)https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=20286、『自民党本流と保守本流――保守二党ふたたび』(講談社)、『保守再生の好機』(ロッキング・オン)ほか多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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