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日本への教訓「無抵抗主義は評価も理解もされない」〜チェコからの報告(下)

「戦うウクライナ人」の姿が呼んだ欧州の変化

細田尚志 チェコ・カレル大学社会学部講師(安全保障論)

拡大するウクライナ支援

 3月15日には、チェコのフィアラ首相、ポーランドのマゾヴィエツキ首相、スロベニアのヤンシャ首相が、ポーランドから鉄路キエフ入りし、ゼレンスキー大統領と面会してEUからの最大限の支援と連帯を伝えました。フィアラ首相はゼレンスキー大統領に「あなた方は我々の自由と人生のために戦ってくれている」とし、「あなた方は孤独ではない」と伝えました。これに対し、ゼレンスキー大統領は、「この困難時にここまで来てくれたことは支援の重要な証拠だ」と感謝したのです。これは、如何に中・東欧諸国など欧州諸国が事態を深刻に捉えているかを示しています。

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 また、NATOや在欧米軍の防衛態勢も、ウクライナ侵攻をきっかけに大きく変化しました。

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筆者

細田尚志

細田尚志(ほそだ・たかし) チェコ・カレル大学社会学部講師(安全保障論)

1972年生まれ。博士(国際関係学)。日本大学大学院国際関係研究科国際関係研究専攻博士後期課程修了。日本国際問題研究所研究助手、在チェコ共和国日本国大使館専門調査員を経て現職。著作に「Considering New Geopolitical Analysis on Japan-China Equivocal Relations」『Geopolitics in the Twenty-First Century』(Nova Science Publisher, 2021)など。 ※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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