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米国の連邦最高裁は信頼をつなぎとめられるか

中絶を認める判決の書き換え草案が社会を揺さぶる

花田吉隆 元防衛大学校教授

 絶大な権限を握る米国の連邦最高裁が党派色にまみれた判決を出すとすれば、誰がその判決に従おうとするだろう。中絶の権利を巡り連邦最高裁の判決が書き換えられようとしている(朝日新聞デジタル「『中絶は禁止』米最高裁が容認か 米紙、多数派判事の意見草稿を入手」ほか)。米国社会を揺るがす新たな争点が浮上してきた。

拡大中絶の権利を求め、連邦最高裁前で抗議デモに参加する人たち=5月14日、ワシントン

トランプ氏が仕掛けた地雷

 トランプ前大統領が仕掛けた地雷が今にも爆発し米国社会を揺るがそうとしている。この地雷こそ、トランプ氏在任4年間の最大の功績と保守派はいう。まさに、米国社会の方向性をも変えかねない。その地雷とは、関税を上げることでもなければ壁を構築することでもない。連邦最高裁に保守派判事を送り込んだことだ。

拡大トランプ米大統領(当時)から最高裁判事の指名を受け、ホワイトハウスで話すバレット連邦高裁判事(右)=2020年9月26日

 連邦最高裁判事は、それまで保守派とリベラル派が5対4で拮抗していた。2020年、トランプ氏の任期満了間際、リベラル派のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が死去。トランプ氏は、直ちにその後任に保守派のエイミー・コニー・バレット判事を送り込んだ。その結果、

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筆者

花田吉隆

花田吉隆(はなだ・よしたか) 元防衛大学校教授

在東ティモール特命全権大使、防衛大学校教授等を経て、早稲田大学非常勤講師。著書に「東ティモールの成功と国造りの課題」等。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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