【現地報告】温暖化COP/「送りバント」のつもりが2塁打のカンクン合意
竹内敬二
竹内敬二 元朝日新聞編集委員 エネルギー戦略研究所シニアフェロー
約6500万年前、メキシコの東端にあるユカタン半島沖の浅い海に直径約10kmの巨大隕石が衝突した。地球の気候をガラリと変え、結果的に恐竜の絶滅を促し、哺乳類時代を開いた地球史の一大事件だ。国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)が開かれたカンクンはその近くにある。隕石のパワーには比べられないが、将来、「COP16はその後の温暖化政策を変えた」といわれるかもしれない「アッと驚く結末」が最終日に待っていた。カンクンの現地報告。
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