メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ビッグバン、その前に

木元俊宏

木元俊宏

イスラーム圏の哲学者・医学者イブン・ルシュド(アヴェロエス)の著作を通じて、ギリシャの哲人アリストテレスの全体像に“再会”した中世ヨーロッパでは、知識人たちの熱狂がわき起こった。一方で教会は当惑した。この世界が永遠不滅であり、始まりも終わりもないとアリストテレスが主張していたからだ。それは神による天地創造というキリスト教の教義と真っ向から対立する。
・・・ログインして読む
(残り:約4453文字/本文:約4628文字)