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科学者の評価とアウトリーチ活動は慎重に

寺岡伸章

寺岡伸章 寺岡伸章(日本原子力研究開発機構核物質管理科学技術推進部技術主席)

評価を受ける研究機関や大学は、高い目標を設定しなくなった。出来なかったことを評価者に指摘されると、損をするからである。質の高い論文よりは量を稼ぐ研究が多くなっているのではないかとも危惧する。将来に向けた反省点も同じような理由から積極的に書かれなくなったようだ。

 つまり、評価は低く設定された目標を首尾よくクリアしたという「形式化」したものになりがちだ。なにごとにも真面目に取り組むが、損はしたくないという日本人の特性が反映された結果なのかもしれない。

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