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科学技術を法の文脈でとらえる難しさ--「人体の不思議展」裁判は新時代を開くか

中村多美子

中村多美子 弁護士(家族法、「科学と法」)

遺体に対する敬虔な感情やそれを尊重しようとする秩序は、様々な時代的・文化的・宗教的背景にあっても、社会がそれなりに共有してきたものだ。現在、死体の遺棄や損壊は刑法で禁止されているが、学術研究目的など一定の理由がある場合について特別法でその例外が定められている。このように、法は、ある種の「常識」(社会的な思いこみ、と言ってもいい。)をベースにしている。
拡大2008年に松山市で開かれた「人体の不思議展」

 他方で、科学は、人々が持っている「常識」を疑い、「常識」や「直感」ではなかなか気づけない科学的事実を明らかにする方法論である。技術もまた、それまでの常識を越える事柄を実現する。「人体の不思議展」の公式ホームページでは、 ・・・ログインして読む
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筆者

中村多美子

中村多美子(なかむら・たみこ) 弁護士(家族法、「科学と法」)

弁護士(大分県弁護士会)。1989年京都大学農学部入学、翌年法学部に転入学。95年司法試験合格。京都大学博士(法学)。関心領域は、家族法や子どもの権利、そして「科学と法」。09年度から始まった科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センターの「不確実な科学的状況での法的意思決定」プロジェクト代表を務めた。日弁連家事法制委員会委員、大分県土地収用委員会会長、原 子力発電環境整備機構評議員。【2017年3月WEBRONZA退任】

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