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在米四半世紀、佐藤教授が見た日本の大学入試

高橋真理子

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

「生体機能制御学」研究室という名前からして野心的な研究室をたちあげて、グローバルスタンダードを持ち込もうと奮闘する佐藤さんには、日本の大学入試はどのように映っているのだろうか?

「日本は米国と違ってみんな同じようなバックグラウンドを持って、大体同じような考え方をする。個性がどうのとよくいわれるけれど、日本に存在する個性なんて、米国や海外に住むさまざまな人々の違い、つまり個性に比べたら、普段着と近所に買い物にいくときに着る服程度の差しかない。そういう現在の日本では、学生の能力が”ひとつの物差し”ではかれるという紛れも無い事実がある。だから、今の大学入試の試験の点で大体間違いのない人間がセレクトできる。米国のように様々な個性をもった人がいる混沌とした社会でない限り、別の入試方法をとってもセレクトされる人間は大して変わらない」

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筆者

高橋真理子

高橋真理子(たかはし・まりこ) ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

1979年朝日新聞入社、「科学朝日」編集部員や論説委員(科学技術、医療担当)、科学部次長、科学エディター(部長)、編集委員を経て科学コーディネーターに。2021年9月に退社。著書に『重力波 発見!』『最新 子宮頸がん予防――ワクチンと検診の正しい受け方』、共著書に『村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか?』『独創技術たちの苦闘』『生かされなかった教訓-巨大地震が原発を襲った』など、訳書に『ノーベル賞を獲った男』(共訳)、『量子力学の基本原理 なぜ常識と相容れないのか』。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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