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「想定外」であったのか――地震は津波は原発は

吉田文和

吉田文和 愛知学院大学経済学部教授(環境経済学)

今回の地震と津波は福島第一原子力発電所の「原発震災」を伴い、大きな被害をもたらした。はたして、今回の地震と津波と事故は「想定外」であったのか。

 まず、地震そのものについては、宮城県沖地震は過去に何度も起こっており、東北地方太平洋岸の多くの住民自身が地震発生の可能性を認識していたが、問題は地震の範囲と規模であった。これについて、米国カリフォルニア工科大学の金森博雄名誉教授(地震学者)と宮沢理稔東京大学地震研究所准教授らが、東北地方の太平洋側沖合で南北に位置する震源域が連動して巨大な地震を引き起こす可能性をすでに2006年に指摘していた(金森博雄、宮沢理稔、Jim Mori「古い地震波形記録を用いた宮城県沖の地震の比較」『地震予知連絡会会報』第75号、2006年、590-592頁、詳しくは、英文誌“Earth Planets Space”58,1533-1541,2006)。 ・・・ログインして読む
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筆者

吉田文和

吉田文和(よしだ・ふみかず) 愛知学院大学経済学部教授(環境経済学)

1950年生まれ、兵庫県出身、京都大学大学院経済学研究科博士課程修了、経済学博士。北海道大学大学院経済学研究科教授を経て2015年から現職。北大名誉教授。専門は、環境経済学、産業技術論、主著『ハイテク汚染』岩波新書、『環境経済学講義』岩波書店、最近は低炭素経済と再生可能エネルギーの普及に関心を持つ。札幌郊外の野幌原始林の近くに住み、自然観察と散歩を趣味とする。

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