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人間は「感情」の葦でもある

山極寿一

山極寿一 京都大学総長、ゴリラ研究者

この大震災を体験して、人間が人間らしく生きるためには、心のケアが不可欠だということを私たちは身にしみて感じ始めている。大地が鳴動した以上に、私たちの心は大きく揺さぶられたのだ。人間はいったいどのようにして行動を起こすのか。何が人と人との間のコミュニケーションを支えているのか。それを動物の時代にさかのぼって考えてみたい。
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