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【科学朝日】インターロイキン6の発見と免疫疾患(collaborate with 朝日ニュースター、4月28日放送)

朝日ニュースター

高橋:IL-6って6番目っていうことですから、インターロイキンにはもっと他にもたくさんあるんですよね。

岸本:いろいろな種類の血液の中を流れてる白血球が、お互いに情報を交換し合う分子ですね。現在では30以上、名前のついた分子がありますけれども、やっぱり、いちばんよく目につくものから順番に見つかって、名前がついていったわけですね。

 インターロイキン1というのは熱を出させる分子なんです。熱はどうして出るかということから研究されて、インターロイキン1が見つかった。

 インターロイキン2というのは、Tリンパ球を増やす分子だということから見つかってくるというふうにして、順番に見つかってくる。

 ところがいちばん多彩な、いろいろな機能をもっていて病気につながってたのが、6番目やったわけですよね。だからその6が、6番目に見つかったけれどもいちばん。いちばんて言うたらなんですけれども、よく知られているし、よく研究されているし、ということだと思うんですけど。論文がよく引用されるし、たくさん出てくるしという。

高橋:先生は、見つけられたときは、これほど重要なものとは思っていなかったと。

岸本:しかし、抗体を作らせることにかかわるということは、大事なことやと思ってましたよ。抗体がなかったら生きていけないわけですから、大事な分子だと思ってましたけれども、そういうほど広がりのあって病気につながってくるもんだとは、全然思ってませんでしたよね。

高橋:そうなんですね。それで、最も今、患者さんにとって朗報になっているのが、関節リウマチの薬として、これが使われるようになったということですね。

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岸本:関節リウマチというのは、僕はリウマチの医者ではないですけれども、これが膝関節ですけれども、関節は滑膜という膜で覆われてるんですよね。それで、先ほど言いましたけれども、インターロイキン、IL-6はどこからでも出るわけですね。この滑膜からもたくさん出てくるわけです。

高橋:普通は出ないんですよね? 正常な方は出ないでしょ?

岸本:正常な方はそれが出てない。その理由は分からない。その理由が分かれば、なぜ関節リウマチになるかということが分かるわけですよね。それはたぶん、いろいろな、ウイルスが感染するとか、いろいろなことがたぶんあるんだと思うんです。それぞれの人にとって。

 それと、いろいろ遺伝的な要素もある。というのは、日本人は全人口の0.5%ぐらい。しかし、外国人は1%。人口の1%の人がこれになるわけですね。そうすると、ここからこれが出るとこの滑膜も増勢してくるし、血管がどんどん増えてくるし。

 そしてIL-6は、骨を吸収する細胞を作ってくるわけだね。だから骨が溶けてくるわけです。骨が溶けて、そうすると今度、溶けた骨はひっついてしまいますからね。で、関節が動かなくなると。で、大きな関節で動かなくなってきたら車いす生活になると。その次出して。

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 そうすると、このIL-6が働かなくしてやれば、その治療につながっていくんではないかと。IL-6という分子は、細胞のうえにある受容体にくっついて、そしてそこから信号を伝えて、いろいろな働きを起こすわけですよね。そうすると、これがここへくっつくのを防ぐような操作をすればいいと。それは、「受容体」と呼ばれる、これがくっつくところに抗体を作って、その抗体でこれがひっついてこなくしてやればいい。という発想ですね。それが1990年ぐらいから始めたことなんです。そして、その抗体ができて、それが現在、広く使われるようになってると。

高橋:要するに、IL-6がなぜ増えるかっていうところは、よく分からない。

岸本:分からない。

高橋:分からないけども、関節リウマチの方は、とにかく増えていると。で、増えていると、このIL-6は細胞の受容体にくっついて、そこからいろんな信号が細胞の中に行って、それで悪さをするいろんな細胞ができてくる。そのどこかを止めてやれば、悪さをする細胞は出てこないだろうというか。

岸本:悪さをする作用が消えていくだろうと。骨を吸収することもなくなるだろうし、熱を出さすこともなくなるだろうし、貧血になることもなくなるだろうし、いろいろなリウマチの人が。

高橋:症状ですね。

岸本:苦しむことは全て消えていくだろうと。だから、そのひっつくのをブロックしてやればいいということなんです。

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