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原子力工学はどこへ向かう――3.11ショックの裏側で

内村直之

内村直之 科学ジャーナリスト

 原子力という工学技術は、生まれて50年ほどの「若い分野」であるが、その分野を支える人材という面からみるとここ20年ほどで早くも「老化」の一途をたどっていた。ここ数年、その状況にあらがうべく業界がもがいた結果、事態はやや変化していたようだったが、今回の福島原発事故はその「希望」を見事に打ち砕いた。原子力業界の人材育成は崩壊に繋がる可能性すらある。しかし、脱原発も含めて、私たちはここしばらく原発とつきあわねばならない。原子力工学の明日を支える人々をなんとしても消してはならないのだ。
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