メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

震災で垣間見る日仏米価値観の温度差

須藤靖

須藤靖 東京大学教授(宇宙物理学)

 昨年11月末まで約2年間私の研究室に滞在していたフランス人研究者が、5月に3週間ほど来日した。久しぶりにお好み焼きを食べつつ一緒に飲んだときの話題はやっぱり東日本大震災。

 多くのフランス人が驚いた事実として彼が挙げたのは、1)避難所で生活する人々の根気強さとモラルの高さ、2)震災後の一週間ほど交通網が混乱したなかで、1時間以上並んでまで会社に行くサラリーマンの姿、3)原子力発電所の危険な状況においても、その地区にとどまろうとする人々の気持ち、である。

 私も含めて大半の日本人にとって、これらはほとんど違和感がない当たり前の光景のように受け止められていたのではあるまいか。 ・・・ログインして読む
(残り:約2177文字/本文:約2465文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

須藤靖

須藤靖(すとう・やすし) 東京大学教授(宇宙物理学)

東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授。1958年高知県安芸市生まれ。第22期・第23期日本学術会議会員。主な研究分野は観測的宇宙論と太陽系外惑星。著書に『ものの大きさ』、『解析力学・量子論』、『人生一般二相対論』(いずれも東京大学出版会)、『一般相対論入門』(日本評論社)、『三日月とクロワッサン』、『主役はダーク』『宇宙人の見る地球』(いずれも毎日新聞社)などがある。

須藤靖の記事

もっと見る