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なんのためのスパコン世界一?

須藤靖

須藤靖 東京大学教授(宇宙物理学)

 6月20日、ドイツで開催されたスーパーコンピューター(以下、スパコンと略す)の国際会議でトップ500のリストが発表され、理化学研究所と富士通が共同開発中の「京(けい)」が計算速度で第1位となった。ほとんどのマスコミは「世界一」という結果だけに注目し、2位じゃだめ論を跳ね返して得た快挙、日本の威信を守った、復興のばねに、といった印象を与える皮相的な論調であった。せっかく事業仕分けで論点とされた本質的問題が、すでに忘れ去られてしまったとすれば残念である。というわけで、今回はスパコン自体の性能よりもそれが持つはずの科学的意義という観点から、スパコン世界一の意味を論じてみたい。
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筆者

須藤靖

須藤靖(すとう・やすし) 東京大学教授(宇宙物理学)

東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授。1958年高知県安芸市生まれ。第22期・第23期日本学術会議会員。主な研究分野は観測的宇宙論と太陽系外惑星。著書に、『人生一般二相対論』(東京大学出版会)、『一般相対論入門』(日本評論社)、『この空のかなた』(亜紀書房)、『情けは宇宙のためならず』(毎日新聞社)、『不自然な宇宙』(講談社ブルーバックス)などがある。

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