ドーハの科学ジャーナリスト世界会議で「アラブの春」を実感した
高橋真理子
高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター
第7回科学ジャーナリスト世界会議が6月26日~29日、カタールのドーハで開かれた。当初はエジプト・カイロで開催の予定だったが、1月25日から大規模反政府デモが繰り広げられたために開催が危ぶまれる事態に。どうしてもアラブ世界で開きたいという実行委員会の思いと、科学とスポーツと教育に力を入れるカタール政府の熱意が一体となり、3月に入ってからドーハ開催が決まった。急な変更にもかかわらず、90カ国から約720人が参加。「科学」「ジャーナリズム」とともに「民主化」も熱く語られる場となった。
科学ジャーナリスト世界会議は1992年に東京で開かれたのを始まりに、
・・・
ログインして読む
(残り:約2021文字/本文:約2298文字)