須藤靖
2011年07月27日
正直なところ、理学系の科学者の多くが、あえてそのような問題に向き合うことを避けてきたことを認めざるを得ない。大学の理学部物理学科において、原子力発電、さらには放射能に関する講義をしてきたところはほとんどなかったのではあるまいか。
私自身、社会や政治とは直接的な接点をもたない天文学を研究していることを口実として、そのような問題を直視しない自分を正当化してきたことが否めない。しかし、今やそのような弁解は認められない時代になった。すでに福島県の高校生はそのような現実に直面せざるをえない現状を明確に自覚している。
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