吉田文和
2011年09月07日
「高度に組織されたハイテク国家日本」(倫理委員会報告書)で起きた福島の事故はドイツに大きな衝撃を与えた。ドイツでは事故後、連日のように、水素爆発の場面がテレビで放映されて、ドイツ環境省と気象庁は、事故の詳細な情報をホームページに掲載し、日本の気象庁が関連情報を出さない中で、ドイツ気象庁による「福島を起点とした風向予測」に対し、日本から多くのアクセスがあった。
「なぜ」脱原発か?
2022年までにドイツが原子力発電所を全廃するという方針は、福島第1原子力発電所の地震・津波による事故を直接の契機としているが、1986年のチェルノブイリ原子力発電所の事故をきっかけとしたドイツにおける放射能汚染がもともとの原因である。1998年からの社会民主党と緑の党の連立内閣の時代の2002年に、2022年までに原子力発電所を廃止するという立法がなされていたので、今回は、それに戻る決定である。
筆者(ミランダ・シュラーズ)も参加した17名からなる倫理委員会の報告の要点は、以下のとおりであった。
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