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小宮山大臣のポリオワクチン発言は支持しない

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

ポリオの予防接種を受けない乳幼児が増えていることについて、小宮山洋子厚生労働相がワクチン接種を見合わせないように10月4日の閣議後会見で述べた。その後、神奈川県が安全性の高い「不活化ワクチン」を国外から独自に輸入し、国に先立って希望者に接種することを決めたことに対し、18日の閣議後会見で「日本では承認されていない不活化ワクチンは健康被害が生じた際に公的な補償が行われず、望ましくない」と、神奈川県の対応を批判した。現在、日本で公費で接種されている生ワクチンは、ごくまれではあるが、ポリオを発病させることがある。より安全性の高い不活化ワクチンの方がよいと考えるお母さんが増えている中で、小宮山大臣が単に生ワクチンの接種を勧める発言をしているのは理解に苦しむ。不活化ワクチンは国内で開発中で、使えるようになるのは早くて来年度の終わりごろというが、それを早めるように手を打つことこそ大臣の仕事ではないのか。
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