山極寿一(やまぎわ・じゅいち) 京都大学総長、ゴリラ研究者
京都大学総長。アフリカの各地でゴリラの野外研究に従事し、その行動や生態から人類に特有な社会特徴の由来を探り、霊長類学者の目で社会事件などについても発言してきた。著書に『家族進化論』(東京大学出版会)、『暴力はどこからきたか』(NHKブック ス)、『ゴリラは語る』(講談社)、『野生のゴリラに再会する』(くもん出版)など。
最先端の科学技術をめざす者にとって、2位でいいというのは初めからその意欲をそぐようなものだ。結果として2位になることはあり得ても、それを最初から目標にするなんてとんでもない。私も同意見である。ただ、いま日本が世界一をめざすのは技術であって、科学として誇れるものだろうかという疑問は残る。
そもそも科学と技術は別のものだ。科学とは世界の解釈の方法であると私は思う。
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