メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

放射線量は1年後に4分の3に、3年後に半分に減る

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

福島県や文部科学省などが主体となり、全国の大学や研究機関が参加した調査で、どこにどのぐらい、どんな種類の放射性物質が落ちてきたかがかなりわかった。もっとも大量に出たのは、ヨウ素(I)131だが、これは半減期8日なのですでにほとんどなくなっている。次に多いのがセシウム(Cs)だ。セシウム137と134がほぼ同量出ていた。セシウム137は半減期30年でなかなか減らない一方、134は半減期が2年と短い。だから、セシウム134は再来年の3月には当初の半分になっている。これは除染などと関係なしに、自然の法則のなせる業だ。このほか、量は少ないがストロンチウム(Sr)やプルトニウム(Pu)が出た。

 福島原発から放出された放射性物質の量を示すグラフ1は、京都大学の藤川陽子准教授が

・・・ログインして読む
(残り:約1524文字/本文:約1860文字)