2011年11月17日
だが、除染といっても、放射性物質からの放射線を人為的に出ないようにすることはできない。人間ができるのは、放射性物質を移動させることだけだ。場所によっては、移動すらきわめて困難だし、移動させるなら当然のことながら移動先の場所の確保が必要になる。どこから、どの程度、どこへ移動させるのか。具体的で、実行可能な全体計画を立てる必要がある。いくら国の責任で除染するといっても、財源には限りがある。その点を包み隠さず情報開示したうえで、地元住民を巻き込んで除染戦略の合意形成をしていくのは、相当な難事業だろう。だが、そのプロセスなしには福島の未来は見えてこない。
チェルノブイリ事故では、
有料会員の方はログインページに進み、デジタル版のIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞社の言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください