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古川聡飛行士、おかえりなさい

山崎直子

山崎直子 宇宙飛行士

古川聡宇宙飛行士が、167日間の宇宙滞在を終え、11月22日に無事に地球に帰ってきました。昨年4月に私も建設に携わった国際宇宙ステーション(ISS)で、外科医という専門を活かし、体の変化を調べ、骨量減少の予防対策を研究したり、がん増殖を抑制するたんぱく質などを生成したり、70に及ぶ日本の実験を行いました。また、Twitterでリアルタイムに状況を伝え、アジアの他の国とも交信イベントをするなど、持ち前サービス精神を発揮していたと思います。

 古川飛行士とは、1999年2月に一緒に宇宙飛行士候補者として選抜された同期仲間です。途中、スペースシャトル・コロンビア号の事故もあり、訓練を開始してから実際に宇宙に行くまでに共に10年以上かかりました。その間、彼はずっと変わらぬ笑顔を保っていました。

 宇宙飛行士としていちばん大変なことは何ですか、とよく訊かれます。恐らく、ほとんどの飛行士にとって、

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