2011年12月27日
もとより、津波に対する備えが不十分であったことは、事故発生当初から指摘されている。では、電源がすべて失われてからの対応はどうだったのか。原発内部の動きは、外からなかなかわからなかった。6月7日に発足した委員会は、関係者456人(12月16日現在)のヒアリングをし、現地視察も重ねて、事実関係を丹念にまとめた。
1号機では、非常用復水器がうまく働いていないことに気づくのが遅れた。中間報告は、現場だけでなく本店幹部も含めてこの重要機器に対する理解が不足していたと指摘。「原子力事業者として極めて不適切」と断罪した。3号機でも、高圧注水系の手動停止から始まる一連の対応の不手際が、消防車を使っての注水を遅らせたと判断した。ただし、爆発を防げた可能性については「概要」の中で「現時点で評価することは困難」と判断を留保している。
東京大学大学院教授で、「続失敗百選-リコールと事故を防ぐ60ポイント」(森北出版)を著した中尾政之さんは
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