2012年02月29日
NRCにおいても情報が不足していて混乱していた。しかし、その中にあっても、何らかの判断を示す立場にあった。3月末に見解の訂正を出したとき、NRCの幹部は「緊急事態では、限られたデータで判断を迫られるときがある」「判断をしないよりましだ」と語った。
一方で、日本政府の情報発信は、事実を追認することに終始し、明確な判断を避け続けた。そして、信頼を失い、混乱を加速させていった。
経験したことのない危機に際しては、思考が硬直し、判断も慎重になる。しかし、一瞬の判断の遅れが致命的にもなる。判断を出し続けることができるかできないか。たとえそれが、間違っているかもしれなくても、である。リーダーとして求められる資質の一つであろう。その重要性を今回の議事録は明示している。
私自身は、
有料会員の方はログインページに進み、デジタル版のIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞社の言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください